専門知識コラム
2020年03月21日

外壁選びの参考にしてほしい4つの代表的な素材とは

外壁選びの参考にしてほしい4つの代表的な素材とは

新築の際に決めなければならないものの一つに「外壁の素材」があります。外壁は家を守るという役割だけでなく、見た目や機能性にもとても影響する部分ですので、将来的なことも考えたいうえで慎重に決めなければならない部分です。そこで今回は外壁選びの参考にしてほしい代表的な4つの素材についてそれぞれご紹介いたします。

その①:モルタル

モルタルというのはセメントと砂と水を混ぜ合わせてできる素材のことで、日本においては昔から住宅用の外壁素材として非常に使用されてきたものです。近年では他の外壁素材の人気が高まってきたことによってシェアは下がってきていますが、手作業によって塗装する形となるためデザインが自由という点が特徴の一つでもあるので未だ人気が衰えたわけではありません。

自由度の高いデザイン性以外のメリットとしては、手作り感が感じられるため温もりあふれる仕上がりになりやすいというものが挙げられるでしょう。また、塗装のように塗り込んでいきますので、継ぎ目がありません。耐震性や耐火性などにも優れていますので地震や火事などにも強く、耐久性も高いので末永く住み続けていかなければならない家の外壁としてはピッタリです。

ただし、最大のデメリットとなるのが「ひび割れしやすい」という点です。素材の特徴として水に弱く、空気中の水分に関しても吸収してしまいますので、日光などによって水分が蒸発を何度も繰り返すことにより日々が発生してしまいやすいのです。外壁にヒビが入ってしまうと水漏れなどの原因にもなりますので、通常は塗料などによって表面をコーティングすることでそのデメリットをカバーすることになります。

その②:窯業系サイディング

近年で主流となりつつある外壁素材が「窯業系サイディング」です。セメントに繊維質や混和材などを混ぜ合わせたもののことで、板状になっているというのが特徴です。そもそもサイディングというのは外壁の仕上げとして固定する板のことを指しており、その板の材質によって様々な種類に分かれるのです。外壁を板によって覆うことによって、雨や日差しなどの外的要因から内部の構造を守り、劣化や腐食などを抑えるといった効果があります。また、材料のメインとなるセメントは非常に耐火性に優れていますので、火事などで家が燃えてしまわないように守る効果にも期待ができるのです。

デザインはレンガ調やタイル調など様々存在しており、手作りではないので温もりにはやや欠けるかもしれませんが、一定の品質で保たれているため仕上がりが職人の方などの技術によって変わってしまうということはありません。また、モルタルに比べると約半分ほどの重量ですので何かしらの原因によって倒壊する危険性が下がります。さらに施工が比較的簡単ですので、工期に関しても短く済むという点もメリットとなるでしょう。

デメリットとしては、どうしても板を貼り付けることで継ぎ目が生まれてしまいますので、その部分を埋めるためのコーキングが劣化しやすくなってしまいます。せっかくサイディング自体の耐久性が高いにも関わらず約10年前後で補修をする必要が出てしまうのです。また、メイン材料となるセメントは赤外線を吸収するという性質があるため、その影響で室温が上がってしまうことがありますが、遮熱塗料などを使用することで回避は可能です。

その③:金属系サイディング

金属系サイディングはアルミニウムなどの金属を材料としたサイディングのことです。最大の特徴は軽さと金属が醸し出すスタイリッシュな雰囲気ではないでしょうか。まず軽さについては、モルタルの半分である窯業系サイディングに比べて、さらに1/4という驚異的ともいえる軽量具合です。外壁素材が軽いことによって、家に対する負荷が減るため老朽化を抑える効果にも期待ができるのです。金属なのでデザイン性は低いかと思いきや、模様や色などバリエーションは豊富です。

機能面に関しても、断熱性が高いため外気による室内への影響が少なく、省エネ効果があります。さらに金属は水を一切通しませんので防水性にも優れているというわけです。窯業系サイディングと同様に向上にて製造、出荷されるため品質は一定に保たれているという安定感があります。

その一方で、金属であるがゆえにサビにとても弱いです。また塩害の影響を受けてしまいますので、沿岸部のように海水が風にのってきやすい地域の建築物には向いていません。酸性雨に関してもダメージを受けやすいです。費用面では窯業系サイディングより若干コストが高いので、選定時には考慮すべき部分ではないでしょうか。

その④:ALCパネル

ALCパネルは主に公共施設や高層ビルなどに採用されることの多い外壁素材です。軽量気泡コンクリートというコンクリートの一種で、重さでいえばコンクリートの1/4ほどという特徴があります。軽量でかつ耐久性も高く、気泡がたくさん含まれていることによって耐火性や断熱性にも優れているなど外壁として理想的な要素ばかりです。アスベストなどの有害物質は一切含んでおりませんので、人体に対しても安全のためご安心ください。その高い性能によって外壁だけでなく、屋根や床など様々な部分の建築素材としても使用されています。

デメリットとして挙げられるのは、耐水性の低さとコストの高さです。その性質上水に弱いので、実際には防水塗料によって防水性を高めて使用されます。また、目地がありますので定期的にシーリング部分を補修しなければなりません。

まとめ

現在建築の外壁素材として用いられている代表的な4つの素材についてご紹介いたしました。街の中に溢れている建物は基本的に今回ご紹介した素材のいずれかを使用していることでしょう。どれも一長一短ありますが、経年で劣化と同時に汚れも溜まっていってしまうことになります。外壁の汚れは非常に不格好ですし、耐久性を落としてしまいますので定期的に洗浄しなければなりません。外壁洗浄をお考えでしたら、現地調査とお見積りを無料で行っております「アルケミスト」にまずはご相談ください。