専門知識コラム
2020年02月03日

金属サイディングの外壁洗浄とは?金属素材の外壁の洗浄手順や注意点などを解説

金属サイディングの外壁洗浄とは?

建物の外壁にはさまざまな素材が用いられます。外壁塗装は一般住宅、オフィスビル、大型施設など全ての建物において、建物の劣化や腐食を防ぐために設けられます。こうした外壁の中でも洗浄やメンテナンスに悩むのが金属素材の外壁です。タイルやモルタルなどと違い、特殊な洗浄方法が必要なのでは、と不安に思う方もいることでしょう。今回はそうした金属素材の外壁の洗浄方法を解説します。

そもそもなぜ外壁洗浄が必要なのか?

外壁洗浄は、外壁材の表面についた汚れを落とし、カビや錆などを落とすことを指します。外壁は家そのものの劣化や腐食を防ぐために、また表面から受けるダメージから家を守るために外壁塗装も含めてしっかりと設えられるもののはずです。外壁はそのもの自体に家を守る効果があるのに、なぜ外壁洗浄を行う必要があるのでしょうか。

外壁の見た目を綺麗にするだけでなく、外壁自体の劣化を防ぐ目的もある

外壁洗浄は、ただ単に見栄えをよくするために行われるものではありません。定期的な外壁洗浄は、外壁自体の劣化を防ぐ効果もあるのです。

なぜかといえば、外壁の汚れ、たとえば外壁材に用いられているシーリング材が溶け出した油汚れに対して、塵や埃やカビが付着してしまう都市型汚れなどは、外壁の表面だけでなく内側にまで侵食してしまう可能性があります。特にカビやコケ、藻などの植物性の汚れの場合はどこにでも根を張ります。

また、表面に付着しているだけならよいのですが、外壁というのは天候の変化などさまざまな要因からダメージを受けてしまいます。その際に細かい傷ができてしまっていれば、そこから内部へ水分や黴などが入り込み、内側から腐食させてしまう可能性があるのです。

そうした腐食の遠因ともなりうる汚れを定期的に落とすことによって、外壁自体の劣化を防ぐのが外壁洗浄の最大の目的です。

金属系サイディングの場合、特に「錆」が大敵!

外壁材の中でも金属系サイディング外壁は、断熱性に優れ、耐震性もある素材として近年人気の外壁材です。施工がしやすいため工期が短くて済み、比較的耐性が強いためメンテナンス周期や寿命が比較的長いことで知られています。

金属系と聞くと、まず思い浮かぶのが「錆」ではないでしょうか。まず金属ですから、錆は完全に防げません。しかし、金属系サイディング外壁はそうしたことは織り込み済みで、サイディングの上に塗装を施すことで錆に強く作られています。ただ、それでも塗装材の劣化はいつか起きてしまいますので、絶対に錆びないということはあり得ません。

特に素材によっては錆に弱いものもありますし、酸性雨が問題となっている地域や、雨が比較的多く降る地域の場合は、素材が雨に強くても塗装材の劣化が早まり、サイディングが錆びてしまうことにつながってしまいます。そのため、錆を防ぐ意味でも外壁洗浄が大切になってくるのです。

また、金属系サイディング外壁は傷がつきやすいという点も要注意です。素材にかかわらず、外壁表面の傷は致命傷になり得ます。

最も簡単な洗浄方法は高圧洗浄

金属系サイディング外壁の場合、最も簡単な洗浄方法は高圧洗浄です。

高圧洗浄とは、水道水のみを用いる洗浄方法で、水道水に高い圧力をかけて放射することで頑固な汚れやカビ、錆など外壁表面の汚染物質を丸ごと落とすことが可能になります。金属系のサイディングに対して水洗いは大丈夫かと懸念するかもしれませんが、適正に洗浄を行えば水が内部に入ることはありませんし、逆に錆の元になる物質をしっかり取り除いてくれます。

もちろん、高圧洗浄は強力な圧力をかけて水洗いする方法ですから、圧力のかけすぎは禁物です。しかしプロに施工を依頼すれば、しっかり考慮して洗浄してくれます。

また、業者に依頼する前に、自身でも定期的に水洗いを行っておくのが理想です。

金属系サイディング外壁の洗浄の際の注意点

ここからは、金属系サイディング外壁の洗浄の際の注意点を見ていきましょう。

擦り傷や塗装はがれが起こっている場合は塗装も依頼しよう

金属系サイディングの弱点は、錆が発生することと、傷に弱いことです。特に錆は塗装の劣化によって発生している場合も少なくありません。軽度のサビであれば表面の洗浄のみでいいのですが、重度のものであれば全般的な塗装直しが必要になる場合があります。

擦り傷がある場合も傷口から水分や汚れが浸透してしまうリスクがありますので、まずは汚れをしっかり落とすことと、汚れを落とした後の表面に補修材や塗装を施して強度を復活させておく必要があります。

プロの業者であれば、外壁のメンテナンスに何が必要かを的確に見抜いてくれます。特に築10年を超える建物の外壁の場合は、高確率で塗装の直しも必要となってくる場合が多いので、洗浄とともに塗装も依頼しておきましょう。

なるべく晴天の日に施工してもらう

これは外壁塗装や外壁洗浄全般にいえることですが、高圧洗浄を行うにしても、外壁洗浄剤を用いるにしても、塗装を施すにしても、施工は晴天が望ましいということです。

塗装を含めて行う場合は、晴天での施工が絶対条件です。塗装材は重ね塗りと乾燥を繰り返すことで強度を保てるようになりますので、雨で塗装が流れてしまっては意味がありません。また、汚れを落とす場合でも、雨水というのは汚れを落とすどころか逆に汚れの元となります。酸性雨など、有害物質を含んでいる場合も多くあります。

できる限り晴天予報が続いている間を狙って、洗浄や塗装を依頼するようにしましょう。

金属系サイディング外壁を施す際は錆びにくい材質のものを

金属系サイディング外壁と一口にいっても、さまざまな素材があります。素材によって、錆に強いものと弱いものがあるので、できる限り新築時などの施工時に、錆に強い材質の金属を選んでおくと安心です。たとえば、「ガルバリウム鋼板」や「アルミ」は、比較的錆に強い材質ですので、こうした金属材を選ぶとよいでしょう。

外壁塗装によっても防水性や防錆性は高くできるのですが、なるべくなら素材からして錆びにくいものを選んでおくと、盤石の体制ができあがることでしょう。

まとめ

以上、金属系サイディング外壁の洗浄方法や注意点について一通り説明しました。金属サイディングは比較的耐久性が強いぶん、弱点も大きな素材でもあります。定期的な水洗いを欠かさず、錆などの大きな問題が起きたらすぐにプロの業者に依頼することが大切です。

埼玉県八潮市に拠点を構える「アルケミスト」では、主に外壁洗浄を専門的に請け負っています。そのほかに、屋上や壁面の防水工事や、外壁や窓ガラスの清掃など、さまざまな方法で戸建ての住宅をはじめ多様な建物をお守りしています。

特殊な外壁洗浄やコーティング、高層ビル清掃などにも高い専門性で対応させていただきます。他社では無理といわれた洗浄でも、当社ではできる場合がありますので、ぜひ一度ご相談くださいませ。